特別公開 刀剣の美を楽しむー刀身の美・鞘の美ー
開催期間
前期:2025年12月20日(土)〜2026年2月23日(月)
後期:2026年2月25日(水)〜2026年4月19日(日)
開館時間
10:00~17:00(16:30受付終了)
休館日
2026年2月24日(火)
拝観料
一般700円、大学・高校生400円、中・小学生300円、団体(一般のみ)20名以上で600円
障害者手帳・奈良市の老春手帳・奈良市ななまるカードをお持ちの方は本人のみ無料
※入館当日、受付で手帳もしくはカードを提示された場合に限ります
特別公開 刀剣の美を楽しむー刀身の美・鞘の美ー
なぜ日本人は思いを込めた宝として刀剣を扱ってきたのでしょう?
春日大社は、第一殿に武の神様としても崇敬される武甕槌命をお祀りしており、刀身にも多くの名品がありますが、鞘も当初のままで伝えられています。神様に捧げられた神宝として大切にお守りしてきたからです。
鞘の形式や装飾は刀剣の美を考える上でとても重要です。本展覧会では、刀身の美とともに鞘の美にも注目し、刀剣に込められた日本人の思いに注目しながら刀剣の美とは何なのか改めて考え、ご一緒に刀剣の美を楽しみたいと思います。
春日大社は、第一殿に武の神様としても崇敬される武甕槌命をお祀りしており、刀身にも多くの名品がありますが、鞘も当初のままで伝えられています。神様に捧げられた神宝として大切にお守りしてきたからです。
鞘の形式や装飾は刀剣の美を考える上でとても重要です。本展覧会では、刀身の美とともに鞘の美にも注目し、刀剣に込められた日本人の思いに注目しながら刀剣の美とは何なのか改めて考え、ご一緒に刀剣の美を楽しみたいと思います。
主な展示品
柄が密教法具の三鈷杵の形をした剣。不動明王が手に持つ剣がこの様式で、霊威ある剣として春日大社に奉納されたと考えられる。平安時代作の諸刃の刀身も伝存する。
柄や覆輪等の金具の多くが金無垢で宝相華や蝶鳥が彫り出されており「黄金の太刀」とも称される毛抜形太刀。
鞘は金沃懸地に竹林で雀を追う猫が螺鈿で表現され、竹の葉や雀、猫の一部にはガラスが効果的に使用される。我が国の螺鈿表現の最高傑作である。
銀板を厚く金鍍金した鑢地(やすりじ)に24個の花押を墨書した他に類を見ない兵庫鎖太刀。足利義満奉納と伝える。総長122.5㎝に及ぶ刀身を伴う。刀匠名はないが貞二4年の年紀銘があり、備前国長船兼光の作とされている。
昭和14年の宝庫解体修理の際に発見された刀剣類のうちのひとつ。刀身は長らく黒さびに覆われていたが平成29年に本阿弥光州氏によって研磨がなされ、調査によって古伯耆物と呼ばれる日本刀が成立した最初期の太刀であることが分かった。東京国立博物館所蔵の童子切安綱と同作者の可能性も指摘される。黒漆山金作太刀拵を伴う。
室町時代から日本刀の主流は腰に下げる太刀から、刃を上向きに腰に差す刀に変化する。本作に伴う外箱には「菱作打刀」と箱書があり、打刀と呼ばれたことが確実な最古の刀として有名。
春日神が常陸国鹿島より馬の代わりに鹿に乗ってお出でになり、神山御蓋山に降臨された、という御鎮座の社伝を典拠として、鹿に乗る神様の姿を中心に構成する春日曼荼羅の一種。春日神が白い鹿に乗った貴顕の姿で描かれており、画面上部には神山御蓋山とその奥に春日連山が広がる。画面右下に春日神に供奉した神官である中臣兄弟が描かれるところも「鹿島立神影図」の特徴。



