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6:30〜17:30
春日大社について
古来、天皇や上皇の崇敬篤く、また藤原氏の氏神であり関白を始めとする多くの貴族が参拝し、数多くの品々を神様へ奉納しました。その点数と質の高さから春日大社は「平安の正倉院」とも称されます。総所蔵は約3000点におよび、「国宝殿」で展示しています。
20年に一度、御社殿を美しくする「式年造替」はこれまで60回を数え、60回を越えるのは「伊勢神宮」と「春日大社」のみです。式年造替では国宝の御本殿4棟以外の62社の摂社・末社も全て美しくします。その他、27棟の重要文化財の建築物があります。
社紋の藤は、「砂ずりの藤」をはじめ、東回廊の御蓋山等の境内各所、さらに「萬葉植物園」の20種200本が、毎年ゴールデンウイークの時期に咲き誇ります。「萬葉植物園」には万葉集に関わる草花約300種がゆかりの万葉歌とともに植えられています。
神山を含む約30万坪の春日大社は世界遺産にも指定され、全国およそ3000社の春日神社の総本社でもあります。
春日山、御蓋山は神山のため、春日大神様の御神域を守るため平安時代に狩猟伐木禁止の太政官符が朝廷より出され、現在まで原生林として保たれています。県庁所在地に原生林が残るのは春日の神域だけで、神様の下で原生林の自然と「神鹿」を始めとする動物と人間が共生する世界です。(「春日山原始林」は国の特別天然記念物)
奈良時代に神様が常陸国から御蓋山へお越しになる時、白鹿にお乗りになって来られたことから、春日神鹿は神様のお供であり、神の使いとして大切に扱われるようになりました。
現在、奈良公園を中心とした地域に約1300頭の鹿が生活しています。このような所は他にはなく、日本のみならず世界中の人が奈良の鹿に魅力を感じ、鹿に合うために訪れます。(「奈良の鹿」は国の天然記念物)
境内には平安時代より奉納の始まった約3000基の燈籠があります。古くは300年以上の時を経たものも多数あり、社寺の参道に燈籠を並べる風習は当社から始まったとされます。全国にある室町時代の燈籠の7割近くがここにあります。燈籠には毎晩火が入り、そのゆらめく明かりで幽玄な世界が広がる聖域でした。