第五番 田楽(でんがく)
 華やかな五色のご幣をおし立てて、綾藺笠(あやいがさ)をつけ、編木(ささら)・笛・太鼓を持 つ集団が田楽座である。おん祭で行われる芸能のうちで最も興福寺と深い関係をもってきた芸能集団で、 かつては祭礼当日までのさまざまな行事に加わっていたが、今でも16日には本社及び若宮社への宵宮詣、17日に はお渡りに先立って初宮神社(市内鍋屋町)への初宮詣、松の下・お旅所と各所で芸能の奉納を繰り広げている。奈良一刀彫りの起源といわれる人形を飾った大きな花笠を頭上に乗せた笛役の二藹(ろう)はひときわ人目を引く。松の下では「中門ロ」「刀玉(かたなだま)」「高足」等を演じる
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